Global Athlete PROJECT

田臥選手からのメッセージが届きました!


田臥選手からのメッセージが届きました!

2004年、フェニックス・サンズと契約し日本人初のNBAプレーヤーとなった田臥勇太選手。その後もアメリカでの挑戦を続けた後、2008年からはJBLのリンク栃木ブレックスに入団し、チームをリーグ初優勝に導いた。

さらに日本代表でも、2010年のアジア競技大会でも16年ぶりのベスト4に大きく貢献するなど、日本バスケ界をリードする選手である。常に世界を見据えて戦い続ける田臥選手が経験した語学の必要性とは。

NBAプレーヤーを目指して痛感した英語の必要性

僕は子どもの頃からNBAでプレーすることを夢見ていましたが、真剣に考えるようになったのは、高校生の頃に全米ジュニア選抜と世界ジュニア選抜の試合に出場してからでした。そして、NBAを目指すためにアメリカの大学に進むことを選びました。
当たり前ですが、大学でのバスケの練習での指示や会話はすべて英語です。英語は学生の頃から興味はありましたが、英語の勉強に力を入れたのはこの試合に出場してからだったので、入学当初、自分の英語力の低さに危機感を覚えました。「もっと前から英語を勉強しておけばよかった」と後悔しましたね。なので、大学に入ってからは、とにかく必至に英語の勉強をしました。

2年間の大学生活のおかげで英語に慣れましたし、外国人とコミュニケーションをとるのに臆する事もなくなりました。しかし、怪我をしたときに症状の説明をトレーナーや医者に説明する時や、仲間と冗談を言い合う時など、細かい指示や日常会話などではいまだに苦労する事があります。
大学を辞めて一旦帰国しましたが、その時に英語力が落ちないように外国人選手と積極的にコミュニケーションをとったり、NBAのTV中継を英語で聴いたりして、できるだけ多く英語に触れるようにしました。その後アメリカでプレーできたのも、意識して英語力を維持できたからだと思います。

スピードが命!英語を英語で理解する事が必要。

アメリカでプレーしてきたの、帰国してから外国人コーチの指示を他の日本人チームメイトに伝えるために通訳を頼まれる事がよくあります。しかし、それが僕にとってはとても難しいです。なぜなら、アメリカでプレーしていた時は、コーチやチームメイトらの指示をそのまま英語で解釈してプレーしていたからです。スピードを求められるバスケでは、英語から日本語への変換作業をする余裕はないので、英語で理解するようになりました。
試合はもちろん、練習でもコーチの指示を理解するには時間がありません。英語で考える。また、ポイントガードというポジション柄、試合中は常にチームメイトに指示を出しています。だから、そのたに日本語で考えてから英語に訳してと考えていては、指示を次々と出せませんし、試合の流れにも遅れてしまいます。

プレーを止める時には「One stop」、ボールが欲しい時には「Give me the ball」、点を決めて欲しい時には「You’re finish」など簡単なフレーズが多いですが、日本語で考えてから英語に翻訳するのではなく、自然と英語が出てきます。チームメイトを誉める時は「Good job」など使いますが、これはみなさんも自然と出てくるのではないでしょうか。これは「Good job」というフレーズを、アメリカ人のように英語で理解しているから自然と言葉が出てくるのだと思います。
このように、英語を身につけるには、毎回日本語に置き換えるのではなく、英語を英語で理解して反応する事がポイントだと思います。はじめは難しいかもしれませんが、慣れると速い会話でも対応できるようになるでしょう。

コミュニケーションひとつで人生が変わる

簡単なフレーズは頻繁に使うので、自然と覚え、口にも出しやすいのですが、細かい指示をコーチから受けたり、また自分がコート上で出す時には、速さだけでなく正しい表現や正確な理解力も必要です。

バスケでは他のスポーツ以上に細かな連係プレーが多く、試合中は常にコミュニケーションを取り続けていると言ってもいいくらいです。そのような中で指示を間違えたり、コーチからの指示を間違って理解してしまうとミスにつながります。さらには、連携がうまくいかなければ、コーチやチームメイトからの信頼を得られなくなります。試合では1つのミスでもベンチに下げられる事があり、それがきっかけでライバルにポジションを奪われる事もありえます。そして、試合に出られなければ次のシーズンの契約や将来にも大きく影響してしまいます。
正確さという点ではインタビューも難しいです。言い間違えはもちろん、日本語では同じ意味でも英語では異なるニュアンスになってしまう表現もあるので、言葉選びには非常に気を遣います。また、アメリカでは子ども達へのクリニックが頻繁に行われるのですが、その時に突然一言を求められたり質問を受けたりするとかなり苦労します。

語学7割、スキル3割

僕がNBAを意識してから実際にプレーするまでに4年かかり、その後も含めて6年間アメリカに滞在しました。その中で感じたのは、バスケのスキル以上にコミュニケーション、つまり語学が重要だということでした。海外でやっていくには、語学とスキルは7:3くらいの割合で語学の方が必要ではないでしょうか。
バスケはチームスポーツなので、コーチやチームメイトとの意思疎通が大切ですし、海外でプレーするにはその地域の生活に慣れなければなりません。そのためにはそこに住む人とのコミュニケーションも必要になってきます。

今の僕は英語に抵抗もありませんし、外国人ともフレンドリーに会話もできますが、このようにできるのはハワイの大学で英語を2年間学んだからだと思います。アメリカでやっていくにはプレーだけでなく言葉もアメリカ人になりきらないと難しいですね。
僕はまだ現役ですから、選手としてもっと上手くなりたいし、そのためには多くの選手やコーチから刺激をもらい、学んで成長していきたいと思っています。それには語学は欠かせませんので、これからも語学は学び続けるつもりです。そして、世界に通用する選手になれたら最高です。

田臥勇太選手のプレーはリンク栃木ブレックスのホームゲームで!
常に上を目指して戦い続けている田臥選手のプレーを見に行こう!
詳細は栃木ブレックスオフィシャルサイトまで

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