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【サッカー英語コラム】サッカーニュースを読んでみよう ~サンフレッチェ広島、CWC快進撃編~

CWC(クラブワールドカップ)が始まっていますが、やはり日本のチームの調子がいいと、見ていて楽しいですね。広島が盤石の内容で準決勝に勝ち上がりました。

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http://www.bbc.com/sport/0/football/35084463

こちらは英国BBCの記事、あくまで主たる内容は「広島が勝った」ではなく「アフリカ王者のマゼンベが敗れた」というものになっています。国内メディアとは異なる視点で書かれた記事を読み解いてみましょう。

 

Mazembe, Club World Cup finalists five years ago, dominated the Japanese champions for long periods but lacked a killer touch.

5年前のCWCで決勝に進出したマゼンベは、日本の王者を長い時間圧倒したが、決定力に欠いた。

解説:killer touchは直訳すると「殺しの一触れ」。サッカーの文脈だと「シュート(精度)」といったニュアンスになります。例えば、finishing touchは「最後のところの決定力、最後の一仕上げ」という意味です。

 

Defender Tsukasa Shiotani, who scored in the 2-0 win over Auckland City on Thursday, poked home a Yusuke Chajima corner to give Hiroshima the lead just before halftime.

木曜日に2-0で制したオークランド・シティ戦でも得点を挙げたDFの塩谷が、ハーフタイム直前に茶島のコーナーからのボールをゴールへ押し込み、広島に先制点をもたらした。

解説:poke homeというのがサッカーっぽい表現です。pokeは「つっつく、突き出す」という意味。homeは「ゴール」とでも考えてください。実はこれ、以前にイギリス人に「なんでこういう言い方するの?」って聞いたんですが、「よく分からない」という返答が帰ってきました。「こう言うんだ」と理解するしかない時もあります。

 

Mazembe had their chances but failed to make the most of their opportunities.

マゼンベもチャンスはあったものの、活かすことができなかった。

解説:chancesopportunitiesが出てきますが、意味としては両方「ゴールチャンス、決定機」です。英語では極力同じ単語を繰り返して使わないのが美しい、とされています。同じことを色々な言い方をするのが良いとされている、ということをなんとなくでいいので覚えておきましょう。make the most of は「~を最大限に活用する」という意味です。イディオム集などによく出てきますよね?

ちなみに、ゲームのハイライトはこちらにあるので、合わせてどうぞ。

http://www.espnfc.com/fifa-club-world-cup/1932/index

 

[プロフィール]清水憲二。サッカー/ゲーム/アプリ翻訳者。京都時々東京。イングランドプレミアリーグ、ドイツブンデスリーガ、イタリアセリエAなどの欧州主要リーグのプレビュー/ハイライト番組他、チャンピオンズリーグやワールドカップ、EUROの関連番組、現男子日本代表やなでしこジャパンの選手をフィーチャーしたサッカー系ドキュメンタリー番組なども手がける。その他にも、サッカーゲームやプレミアリーグサッカーチームのウェブサイトなど、メディアを問わず様々なサッカー関連の翻訳や執筆に従事。リオネル・メッシのドキュメンタリー映画「MESSI」の字幕翻訳を担当。
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