Global Athlete PROJECT

【コラム】[小学校の英語が“教科”になると、何が変わる?]

こんにちは。GAコラムライターの星野です。

先日、「小学校の“英語の授業”ってどんなもの?実態をまとめてみました!」(https://globalathlete.jp/blog/?p=649)で、小学校の外国語活動についてまとめましたが、文部科学省では2018年から段階的に、現在外国語活動を行っている5・6年生の授業について“教科”とし、中学年(3・4年生)の外国語活動を必修化。2020年を目処に完全に実施するとしています。

では“教科”になると何が変わるのか、というと、ザックリ言うと成績がつくようになります。
これまで“英語に慣れ親しんでおきましょうね”というスタンスで楽しんでいればよかったものが、“ここはテストに出ますよー”ということになります。学期末には○やら△やら、AやらCやらの明確な評価として示されるわけです。

教科化、賛成?反対?

この教科化について今月5日、英会話スクールのイーオンが発表した「子どもの英語学習に関する意識調査2015」では、イーオンキッズに通う子どもの保護者を対象にアンケートをとっています。

その結果、「(5・6年生の教科化について)よいことだと思う(46%)」と回答した人と「3年時から「教科」でよいと思う(13%)」と回答した“教科化支持派”が約60%という結果になりました。

その理由として挙げられているのが、「習得目標ができるため」「真剣に取り組むようになるから」「教科化することで、学ぶ意欲の向上に繋がる」など。子どもたちの英語を学ぶことに対する意欲や姿勢の変化に期待する声が多いようです。

確かに“できる(良い点数)から楽しい”“楽しいからまた頑張る”というのもありますよね。
早い時期に英語が楽しい、もっと学びたいと思えるようになれば、小学校から英語を学ぶ意義が十分にあったと言えるでしょう。

一方で教科化への反対する人たちの意見としては、「教科にして評価されることで、苦手意識をつけさせてしまう可能性があるから」「まずは、英語に親しむことが大切だと思う」などが挙げられています。
こちらも一理あります。現在の小学校の成績は絶対評価。全員楽しく「よくできました」が取れれば理想ですが、実際に正解・不正解のあるテストでは「がんばりましょう」が出てしまうこともあるでしょう。そのことで小学生の段階で「あ〜、英語苦手だなぁ」と思ってしまうのは、あまりにもったいないですよね。

小学生の英語に点数をつけるとどうなる?
それでは少し先を想像するために、小学生の英語を点数化している世界を見てみましょう。
それは、中学受験です。そう、小学校の英語必修化に伴い、入学試験に英語を取り入れる中学校が増えていることをご存知でしたか。

次回は中学受験から考える、小学校の英語について考えてみたいと思います。

参考リンク
英会話イーオン/「子どもの英語学習に関する意識調査2015」
http://www.aeonet.co.jp/information/newsrelease/150305.html

[プロフィール]
星野みゆき。人生の90%を埼玉で過ごす。日本語が好きで、高校生の頃から日本語を使って仕事がしたいと思うようになり、初めて就いた職はコピーライター。27歳の時思い立って英語の勉強を始め、1年後英語が話せないままイギリスに留学。奇跡的に1年で学校を卒業し帰国するも、相変わらず英語は話せないまま。無謀にも外資系企業に就職。この頃GAPと出会い、その趣旨にいたく共感する。ある日上司が外国人になりヒーヒーしているうちに子どもが生まれ、気付けばフリーのライターに。GAに刺激され、再び英語を勉強中。ハマっていることはゴルフ観戦。PGAツアーが始まる10月から翌年の9月まで週末はほぼ寝不足。