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【サッカー英語コラム】[サッカーニュースを読んでみよう~容赦なきバイエルン ポルトを粉砕編~]

先日のチャンピオンズリーグでバイエルンがポルトを6-1と粉砕、1stレグ1-3敗戦を覆す見事な勝利を飾りました。ドイツのチームってほんと容赦無いですね…見ていてポルトが気の毒で仕方ありませんでした。後半持ち直してきたのはさすが(ポルトいいチームなんですよ)でしたが、前半にあれだけやられるとどうにもなりません。

参考記事:
http://www.espnfc.com/uefa-champions-league/match/418410/bayern-munich-fc-porto/report

まずは見出し
Bayern use huge first half to demolish Porto, reach semifinals

直訳:バイエルンが前半を大いに利用してポルトを粉砕、準決勝へ到達

見出し風に意訳:バイエルンが前半怒涛の攻撃でポルト粉砕、準決勝へ
あ、ちなみに見出しは現在形で書くのが一般的です(説明してなかったですよね?)

Bayern Munich made light work of a 3-1 first-leg deficit as they battered Porto 6-1 to sail into the last four of the Champions League with a 7-4 margin on aggregate.

バイエルンが3-1という1stレグのビハインドを楽にひっくり返した。ポルトを6-1と打ちのめし、2戦合計7-4でCLベスト4へ楽々と駒を進めた。

解説:
make light work of~は「~を楽々とやってのける、~を軽くこなす」というイディオム。

deficitは「赤字額、不足額」という意味。もちろん、ここでは2点ビハインドの事を指しています。
ここは直訳すると「1stレグ3-1というビハインドを軽いもの、何でもないものにした」というとこですね。

batter「めった打ちにする、壊す」は見出しに出てきたdemolish「破壊する、取り壊す」と同じような意味。大差がついた試合でよく使われます。他にもblow away「吹き飛ばす」やdestroy「破壊する、壊す」なども使われますね。

sail into は「~へ出航する」。船を思い浮かべてください、「風を切るように優雅に颯爽と」というニュアンスです。

marginは「差、余裕、余地、利幅、利ざや(マージン)」など文脈で訳し方が異なりますが、ここでは「7-4というスコア(差)で」という感じです。

on aggregateは「合計で、総計で」。最近はスカパーの解説などでアグリゲートスコアと言われたりします。ホーム&アウェイ2試合合計のスコア、という意味です。

CL準決勝はバイエルン対バルセロナが実現。これは見逃せません。多分取り上げます。
ではまた次回です。

[プロフィール]
清水憲二。サッカー翻訳者。京都在住。イングランドプレミアリーグ、ドイツブンデスリーガ、イタリアセリエAなどの欧州主要リーグのプレビュー/ハイライト番組他、チャンピオンズリーグやワールドカップ、EUROの関連番組、現男子日本代表やなでしこジャパンの選手をフィーチャーしたサッカー系ドキュメンタリー番組なども手がける。その他にも、サッカーゲームやプレミアリーグサッカーチームのウェブサイトなど、メディアを問わず様々なサッカー関連の翻訳や執筆にこれまで従事。最新の仕事はリオネル・メッシのドキュメンタリー映画「MESSI」の字幕翻訳。

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