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【サッカー英語コラム】[サッカーニュースを読んでみよう&小ネタ ~クロップ、リヴァプール監督就任編~]

ドルトムントの監督を退任し、しばらくは休養を取ると思われていたユルゲン・クロップがリヴァプールの監督に電撃就任!サプライズでしたね。
 
クロップ
 
http://www.espnfc.com/liverpool/story/2656698/jurgen-klopp-wants-liverpool-players-to-inspire-anfield-fans
 
クロップのコメントを中心に拾っていきます。シンプルな英語ながら流暢ですね、さすが一流監督。ヨーロッパの監督は当たり前のように3~6ヶ国語話せます。
 
“It is important (that) we let the players feel the confidence and the trust of the people. They have to think they can reach the expectations of all the people, of all the fans, of the press.”
 
「選手たちが自信を持てる、人々から信頼されていると感じられるようにすることが大切です。自分たちは人々の、ファンの、報道陣の期待に応えられるんだと、彼ら(選手たち)が考えられるようにならなければならないのです」
 
解説:let someone ~(動詞)で「誰かに~させる」。主語のweは、ここではクロップやコーチ陣、経営陣のこと。私たちが選手たちに○○を植え付けなくてはいけない、というニュアンスです。
そして○○は、「自信」と「人々に信頼されている感覚」ということです。
They have to think they のところは、「彼らは~~だと、彼らが考えられなくてはならない」。こういうのは2つ目のtheyを「自分たち」と訳すと、しっくり来ることが多いです。
reach the expectation(s) 「期待に応える」
 
 
I’m the NORMAL one. Maybe, if you want this.
 
私は「ノーマルワン」(普通の人)です。多分、皆さんこれを言わせたかったんでしょ。
(これはリンク先の動画から拾いました。00:44~あたりです)
 
解説:普段からプレミアリーグを見ている方なら、当然のネタですね。モウリーニョがチェルシーの監督に就任した時、自らをSpecial one(スペシャルワン、特別な存在、監督)と称しました。これを「元ネタ」にして、記者がWhat would you call yourself? と聞いた答えがこれでした。
 
 
“We can wait for it but I don’t want to say we can wait 20 years. If we sit here in four years I think we’ll have won one title — I’m pretty sure.”
 
(もう少し)待つことはできるだろうが、(さらに)20年待てるとは、私は言いたくありません。私たちが4年ここに座って(チームを率いれば)、1つタイトルを取れるはずです。私はそう確信しています」
 
リーグタイトルから25年遠ざかっているリヴァプールファンへのメッセージですね。ジョークも交えて、タイトル獲得宣言もする、ファンや報道陣の心をつかむ、さすがの記者会見でした。
 
 
[プロフィール]
清水憲二。サッカー翻訳者。京都在住。イングランドプレミアリーグ、ドイツブンデスリーガ、イタリアセリエAなどの欧州主要リーグのプレビュー/ハイライト番組他、チャンピオンズリーグやワールドカップ、EUROの関連番組、現男子日本代表やなでしこジャパンの選手をフィーチャーしたサッカー系ドキュメンタリー番組なども手がける。その他にも、サッカーゲームやプレミアリーグサッカーチームのウェブサイトなど、メディアを問わず様々なサッカー関連の翻訳や執筆にこれまで従事。最新の仕事はリオネル・メッシのドキュメンタリー映画「MESSI」の字幕翻訳。
 
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