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【サッカー英語コラム】サッカーニュースを読んでみよう~岡崎決勝ゴール、レスター対ニューカッスル戦~

日本代表の岡崎選手が先日14日の試合で見事なオーバーヘッドキックでゴールを決めたのは記憶に新しいところです。しかもホームゲーム初ゴールで貴重な決勝ゴールでした。

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http://www.espnfc.com/barclays-premier-league/match/422369/leicester-city-newcastle-united/report

 

Shinji Okazaki’s stunning goal restored Leicester’s five-point lead in the title race as Rafael Benitez’s Newcastle bow ended in defeat.

岡崎の驚きのゴールで、タイトル争い渦中のレスターが再び5ポイント差とする。ベニテス率いるニューカッスルは健闘するも敗北に終わる。

 

解説: 前半部分を構造が分かりやすいように直訳気味にするとこうなります。
「岡崎のゴールが/タイトル争いの中で/レスターの5ポイントのリードを/回復した」
restoreという単語がここで使われる理由は、前日に2位のトッテナムが勝っていたため、この試合開始前の時点で、レスターとトッテナムの差は2だったからです。そしてこの試合でレスターが勝利したことで、再び試合前と同じ「5ポイント差に戻った」ということです。
bowですが、普通は「おじぎ」や「弓」という風に訳されますが、単語自体は「しなる物、曲がる物」という意味です。ここでは「がんばり、健闘」といったニュアンスだと思われます。弓のように「ぐぐぐっとしなるように」がんばった、という感じでしょうか。実際、特に立ち上がりのニューカッスルは良かったです。監督交代効果ですね。

 

Okazaki won a forgettable game with an unforgettable first-half overhead kick as the Foxes maintained their grip on the Premier League with a 1-0 victory.

前半に生まれた岡崎の、記憶に刻まれるような見事なオーバーヘッドキックで、見どころの少なかった試合を制した。レスターが1-0の勝利でプレミアリーグ制覇へまた一歩近づいた。

 

解説:forgettable と unforgettable ですがそれぞれ「忘れられやすい、記憶に残らない」「忘れがたい、印象に残る」という意味です。forgettableが訳しにくいですね。要は「試合自体はすごくいい試合とは言えなかったが、岡崎のゴールは見事だった」ということでしょう。maintain one’s grip で「手綱をしっかり握り続ける、支配権を維持する」、訳文はだいぶ意訳しています。

 

それにしても岡崎選手、まさに Unsung Workman (影の功労者)ですね!

 

[プロフィール]
清水憲二。サッカー/ゲーム/アプリ翻訳者。京都時々東京。イングランドプレミアリーグ、ドイツブンデスリーガ、イタリアセリエAなどの欧州主要リーグのプレビュー/ハイライト番組他、チャンピオンズリーグやワールドカップ、EUROの関連番組、現男子日本代表やなでしこジャパンの選手をフィーチャーしたサッカー系ドキュメンタリー番組なども手がける。その他にも、サッカーゲームやプレミアリーグサッカーチームのウェブサイトなど、メディアを問わず様々なサッカー関連の翻訳や執筆に従事。リオネル・メッシのドキュメンタリー映画「MESSI」の字幕翻訳を担当。
Twitter: https://twitter.com/transcreative @transcreative
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