入門
このチームに来て一ヶ月半。
これまでエアロビクス、水泳、ヨガと、他競技をガチでやる練、を数々消化してきましたが
本日はこれ。
わかりますか?
柔道です。
首都リガに、ラトビアでは有名な柔道選手が道場を開いていて、チーム揃って一日入門してきました。
ちなみに明日は試合なんですが、普通前日って軽めの練習なんですが、チーム揃って道場に一日入門してきました。
ただ教えてくれるのはオリンピックのメダリストの方で、道場には日本国旗とラトビア国旗が掲げてあったり、廊下にも「誠」とか「文武両道」とか大きく飾ってあったり、もう日本へのリスペクトが溢れ出てるんですね。
この写真の右に両国旗があるんですけど分かりますかね?
で、もう着替えの時点で、チームメイトの間で
ふむふむ、今日はナカの日だな〜!
って空気が蔓延してるんですね。
「センセイ!」
「アリガトゴザマス!」
「チンコ!」
とか、知ってる日本語をとりあえず言って、まぁ最後のは俺が教えたんですけど、俺イジリみたいな感じになってるんですよ。
でね、みんな完全に俺が柔道出来ると思ってるんです。達人級に。終いには190センチ以上あるヤツとペア組ませようとしてきたりして。
俺は一貫して「学校で習ったけど基本しか知らないんだ」って言ってるんですけど、それに対する返答が「センセイ!」とかなんで、もう会話にならないじゃないですか。
それで実際、その師範の方が来て、指導が始まったんですけど。
組み合いとか投げ技の前に、
「お辞儀の仕方」
「正座の足を畳む順番」
「蹲踞(そんきょ)の姿勢」
とかとか、礼儀作法的なことを丁寧に教えてくれたんですね。
で、僕、一応体育の教員免許も持ってますし、意外とこの辺、完璧に出来るじゃないですか。
みんな「やっぱコイツ本物だ」ってなるじゃないですか。ハードルどんどんあがりますよね。
で、準備運動始まって、流れのなかで四股を踏むストレッチやったんですね。股割りで股関節を柔らかくするやつなんですけど、僕、ホントに偶然、これも得意なんですよ。
ただこれに関しては、小学生の頃にお風呂上がったら母さんと一緒に四股を踏む練習をするっていう謎の時間があって、完全にそのおかげなんですけど、なんか時を越えて功を奏したみたいで、
俺だけ圧倒的に深い角度で股割りしてるんですよ。
これには師範の方も「ideal(理想的)!」って言ってくれて、いよいよこいつはホンモノだってなって来て、なにより俺自身が「あれ?今日俺イケる日?」って思い始めるじゃないですか。
で、組み合いに入りますよね。
ガチで190センチのヤツと組まされますよね。
でも今日の俺、イケる日じゃないですか。自信に満ち溢れてるじゃないですか。
期待通り、日本人の誇りを胸にですね、
ビシッと一本背負い決めてや1秒で投げ飛ばされました。
いいですか。
正義とは、法でも倫理でも心でもありません。正義とは体格差です。
このあと2連続で投げられて「ちょっとペア変えて」って言った時の俺の顔、股割りで褒められた時から7歳老けてた。
明日試合。まずはメンタルの回復からでしょう。
おやすみなさい〜