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【サッカー英語コラム】[サッカーニュースのSubject(記事タイトル)をいろいろ見てみよう(2)]

今回は前々回と同じく、http://www.espnfc.com/のEURO(欧州選手権)関連の記事タイトルを取り上げます。
このパターンは今後も継続的に取り上げます。
とりあえず英語のサッカー記事のタイトルが読める、分かるようになれば、サッカー英語学習は楽しくなるはずですから。

では、今回の例文です。
【参考リンク:http://tinyurl.com/ohgdcgo

Belgium 0-0 Wales
Wales take huge step towards Euro 2016 with spirited draw in Belgium.

ウェールズがEuro2016出場に大きく前進、ベルギーと熱戦の末ドロー

take (a) huge stepで「大きく一歩進む」というイディオムです。(文法的に正しくはhugeの前にaがつきます。記事のタイトルの場合、冠詞が省略されることが多いです)
hugeが「大きく/大量の」、stepが「足取り/歩み」の意味なので、大きな歩みを取る→大きく一歩進む、となります。
towardが「~に向かって/向けて」なので、Wales take huge step towards Euro 2016までで、「ウェールズがEuro2016出場に大きく前進」となります。
※余談ですが、英語が1文でも内容によって日本語では2文に分けて訳すのが、自然な日本語に訳すコツです。

続いて、with spirited draw in Belgiumの部分。(ここも文法的に正しくは “a” spirited drawになります)
Spiritはご存知のように「魂/精神/気力」といった意味の名詞なのですが、転じて「情熱/気迫」といった意味にもなります。
つまりa spirited drawで、熱の入った引き分け→熱戦による引き分け、となります。
予選グループでライバルとなる強豪ベルギー相手、負けていれば勝ち点7で並ばれてしまう状況でのアウェイ引き分け、これは「熱い」ですよね。
ウェールズはハッキリ言って小国なので、これまでEuroに出たことはありません。が、現在はベイルやラムジーなどウェールズ史上稀に見るタレント揃い、予選突破が期待されています。

ではおまけ(?)で引き分け関連の表現を2つほど。

Chelsea hold Everton.
チェルシーはエヴァートンとドロー

holdが「持ちこたえる/保つ」という意味なので、均衡を保つといったニュアンスで、引き分けという意味の動詞になります。
シンプルですね。ちなみに、サッカーチームは複数形扱いなので、hold” s”にはなりません。

Liverpool managed to snatch a draw with Gerrard’s late goal.
ジェラードの終了間際のゴールで、リヴァプールが何とか引き分けに持ち込む

Manageが「~を何とかする」という意味、snatchが「つかむ/ひったくる」という意味です。late goalが「遅い時間のゴール」なので終盤のゴールという意味になります。
分かりますでしょうか?

それではまた。

[プロフィール]
清水憲二。サッカー翻訳者。京都在住。イングランドプレミアリーグ、ドイツブンデスリーガ、イタリアセリエAなどの欧州主要リーグのプレビュー/ハイライト番組他、チャンピオンズリーグやワールドカップ、EUROの関連番組、現男子日本代表やなでしこジャパンの選手をフィーチャーしたサッカー系ドキュメンタリー番組なども手がける。その他にも、サッカーゲームやプレミアリーグサッカーチームのウェブサイトなど、メディアを問わず様々なサッカー関連の翻訳や執筆にこれまで従事。最新の仕事はリオネル・メッシのドキュメンタリー映画「MESSI」の字幕翻訳。

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