「帰郷」
今回は、ずっと自分の家族を連れて行きたかったところにようやくいくことができた。
少し遠かったけど、車を走らせて6時間。
日本だったら東京から大阪くらいまで行けてしまうかな(笑)
向かった先は、僕が18歳の時に初めて留学した、
イタリア。
前日から息子に「明日はイーターリアに行くよ、イーターリア!」
「あっ、イーターリア????」
そんなやり取りをしてテンションはマックス(笑)!
ストラスブールをスイスまで下って、イタリアに近づいていくと、
アルプスの高い山脈が壮大にそびえ立っているのが見えてくる。
長〜いトンネルを越えると、もうすぐイタリアだ。
イタリアに入ってミラノを超えてさらに下っていくと、
僕の心に残り続けている街が近づいてくる。
18歳の時、初めて留学した土地、パルマだ。
ここに今回僕のずっと会いたかった人がいる。
僕のGKとしてのの基礎を作り上げてくれた恩師、Ermes Fulgoni。
彼との練習は毎日が新鮮だった。
何より驚いたのは、練習でやったことが驚くほど試合の難しい場面で役に立つことだった。
彼の練習を吸収するのに必死で、オフのシーズンは彼の家に泊まり込みで練習させてもらいにイタリアまで行っていた。
そんな家族のように受け入れてくれた彼と、彼の奥さんLuciaにずっと家族で会いに行きたかった。
9年ぶりに会う彼は、相変わらずGKを教える情熱に溢れ、昨年所属していた地元のクラブParmaを離れた今も、いつもと同じように地元の若いGKを空いている時間に教えていた。
そしていつもと同じように、練習をしなくてもそんな彼から学ぶ事がある。
「届かないと思ったらいつまでも届かないんだ、届くと信じて練習して初めて、
そこに届くようになるんだ」
僕の挑戦は続いている。
そう、
届くと信じて挑戦し続けるのだ。
永嗣