Global Athlete PROJECT

【サッカー英語コラム】[サッカー系「ネタ」を理解できるようになろう~もしプレミアリーグが学校だったら編~]

早速ですが下の画像を御覧ください。これは主にツイッターで出回っている「If the Premier League was a school class」というネタ系の画像です。今回はこれを教材にしてみましょう。

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英語的にはそんなに難しくないので、英語の説明は控えます。逆に、このネタはイングリッシュ・プレミアリーグでこの6チームがどんな立場にあるチームなのか、つまり「コンテクスト」を知らないと意味がわからないし、何より笑えません。

例えば
“The kid who thinks he’s genius (be)cause he had good grades during the kindergarten. Loves his history teacher.”

訳:自分を天才だと思っている子供、その理由は幼稚園時代にいい成績だったから。歴史の先生が大好き。
解説:リヴァプールは80年代に超のつく黄金期がありましたが、プレミアリーグになってからは一度も優勝がありません。それを皮肉った感じですね。

“A 4th grade kid, who sits on the 4th bench and has only 4 friends in the school.”

訳:4年生の子供、4番目のベンチに座り、学校には4人しか友達がいない。
解説:ここ数年毎年リーグでは4位だったので。とにかく「4」を強調したい、そういうことです。昨シーズンは3位でしたけどね!

“The kid who always makes the best homework but then sells it other kids.”

訳:いつも素晴らしい宿題をやってくるが、他の子供にそれを売ってしまう。
解説:サウサンプトンは育成の質の高さに定評のあるチームで、多くの有望な若手を排出しています。が、クラブの財政的理由もあり、ここ数年毎年バンバン選手を引き抜かれています。つまり宿題が選手の比喩なんです。

“The kid who is always first in the bus to school. Gets much hate from other students and the teachers, still one of the best in the class.”

訳:いつもスクールバスに一番乗り。他の生徒や先生からかなり嫌われているが、それでもクラスでトップクラスの成績。
解説:「バス」のくだりは以前取り上げた「park the bus」から来ています(詳しくは→https://globalathlete.jp/blog/?p=704)。
ここは単に「バス」と言いたいだけで、あまり意味はありません。

その他、マンチェスター・シティはCLで結果が出せないことを皮肉られていますね。そしてユナイテッドのa great teacherはもちろんファーガソン元監督のことです。

[プロフィール]
清水憲二。サッカー翻訳者。京都在住。イングランドプレミアリーグ、ドイツブンデスリーガ、イタリアセリエAなどの欧州主要リーグのプレビュー/ハイライト番組他、チャンピオンズリーグやワールドカップ、EUROの関連番組、現男子日本代表やなでしこジャパンの選手をフィーチャーしたサッカー系ドキュメンタリー番組なども手がける。その他にも、サッカーゲームやプレミアリーグサッカーチームのウェブサイトなど、メディアを問わず様々なサッカー関連の翻訳や執筆にこれまで従事。最新の仕事はリオネル・メッシのドキュメンタリー映画「MESSI」の字幕翻訳。

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