Global Athlete PROJECT

英語の専門家に聞く!「スポーツを通して英語を学ぶ」メリットとは?

GA(グローバルアスリート)と同様、「子ども達がスポーツを通して英語を学ぶ」を目的に、本場アメリカのスポーツキャンプを日本国内で経験できるのがSCOA(Sports Camp of America)。

今回はGAの代表:田中(以下、田中)が、通訳として活躍しながらSCOA創始者でもある英語のプロフェッショナル、ベスト圭子さん(以下:ベスト)に「子ども達がスポーツを通して英語を学ぶ」メリットや効果について聞いてみました!

👤田中:まずベストさんは今どんなお仕事をされていますか?
👤ベスト:メインとしては、フリーランスで通訳の仕事をしています。もともとアメリカで大学院卒業後、アメリカの大学での日本語講師を経て、アメリカの研究開発機関で技術通訳をしていました。その後当時4歳だった息子に日本語を勉強させたかったので、日本に戻ってきたのですが、その後も技術通訳を続けていて今に至ります。他に、日本に戻ってきてから通訳者・翻訳者養成学校で先生として教えたり、パラリンピック関連の会議通訳としてリオや平昌にも行きました。

👤田中:今も通訳で活躍されているということですが、そもそも生まれ育ちは日本ですか?
👤ベスト:生まれも育ちも東京です。親は英語も全然しゃべれませんでしたし、小学校から大学生までずっと普通の日本の学校に行って、就職も日本でしましたよ。それから初めて24歳の時にアメリカに行きました。私が自信を持って言えるのは、やる気さえあれば遅くないですよってこと。帰国子女なんかに比べると私はかなりのドメスティックで24歳で初めて海外に住み始めていますから。
アメリカではコミュニティカレッジでスピーチのクラスや、Business Englishのクラスを取り、一旦日本に帰って外国法弁護士事務所で働いていたんですが、やはりもう1回しっかりアメリカに行きたい思い、大学院に行くための勉強を始めました。

👤田中:24歳でアメリカに行く前は日本で結構英語を勉強したんですか?
👤ベスト:そうですね。実は大学1年の夏休みに3週間のホームステイでアメリカに行ったんです。英語が好きでしたし、そこそこ英語ができるつもりで行ったんですが、一切れのピザを頼みたかったはずが、「One pizza,please.」と言ったために大きいピザを丸々買うハメになったり、恥ずかしい経験をいくつかしました。
次にアメリカに来る時はペラペラになってやる!とそれから一生懸命勉強しました。当時はネットもないですし、英会話学校にも通っていなくて、ネイティブ英語を聞けるところはほとんどなく、FENと言う在日米軍向けのラジオを一生懸命聞いて、英語の歌を歌ったりしてました。

👤田中:最初に英語に興味を持ったり、好きになったきっかけは何ですか?
👤ベスト:中学生の頃に聞いたカーペンターズの歌でしたね。音も好きだったし、英語そのものが好きでしたね。高校の時にタイプライターをお年玉で買って、教科書をずっと打っていたことを覚えています。

👤田中:英語の歌がきっかけだったんですね。GAは子ども達が好きなこと(サッカー、チアダンス)をきっかけに英語が自然に身につけられれば、と思っているんですが、やはり好きなものがきっかけになるのは大事ですよね。
👤ベスト:そうですね。例えばサッカーが上手になるには、英語がわからないとスキルが身に付かない、みたいに英語の先に何か好きなものがある方が私は絶対いいと思いますね。そうでないと、続かないと思いますね。

👤田中:ベストさんは、通訳としてお仕事される傍ら、SCOAでの活動もされていますが、SCOAを始めたきっかけはなんでしょうか?
👤ベスト:私の甥っ子が通っていた小学校でフラグフットボールをやっていて、アメリカ人の夫が学生時代にアメフトをやっていたものですから、ぜひ教えてほしいと夏の合宿に招かれたんです。
練習で夫がコーナーを曲がる時に、子ども達にしっかり足を踏み込むように伝えるため「Plant!Plant!」と繰り返すと子ども達も足を踏み込みながら「Plant!Plant!」と言い始めたんです。その時の子ども達の完璧な発音に衝撃を受けました。「L」が入っているのに、すごいな!と。そのうち子ども達は自然と「Sorry!」とか「Oh, my god!」などと口にするようになっていたのです。その時に「これだ!」と思いました。
目的は英語じゃなくてアメフトがうまくなりたいから、アメリカ人のコーチが言ってることを理解しなくては、と真剣になる。あの真剣な眼差しは教室では絶対に見られません。英語でスポーツを教える、これは絶対やった方がいいと思い、翌年にパイロットキャンプをやってみたら大成功。子供たちの真似する英語があまりにも上手で、「これはすごい!」と思い、やるしかない、と確信しました。

👤田中:GAもSCOAも共通しているのは、スポーツを通して英語を学ぶという点ですが、そのメリットや、効果はどういったものがありますか?
👤ベスト:まさにTPR※ですね。これは私が勉強した言語習得のメソッドなのですが、英語言語習得の世界では、体を動かすことが、言語を染みつかせるのに大変役に立つとされているんです。TPRは日本で英語を教えてる先生方もよくご存知で、多かれ少なかれ使ってると思います。ただ、教室で先生の言った通りに発音しながら体を動かすというのではなく、知りたいことや身につけたいことを理解するために英語がわからないと始まらない、という環境がまさにGAやSCOAの特徴なのかなと思います。

※TPR(Total Physical Response、全身反応教授法)
英語教授法理論に基づく効果的な方法の1つ。
幼児が母語を習得する過程を応用した物で、言葉と動作を結びつけることにより、母語である日本語を介すことなく英語を直接体感して理解するアプローチ。SCOAのコンセプトのベースとなっている。

👤田中:TPRは僕もGAを立ち上げた後に知ったんです。GAを見学に来てくれた大学の英語教授がGAのやってることはまさにTPRですねと言われて、そこからTPRを調べて、確かにGAがやってることはTPRそのものだと思って、GAのやり方に自信を持ちました。
👤ベスト:TPRのいいところはプレッシャーを与えない、アウトプットを強要しないという点です。赤ちゃんが母語を身につけていく過程と同じ。例えばまだ1歳半の赤ちゃんに「発音が違う!」とは言わないですよね。そうすると子ども達は萎縮してしまいますから。何かしら子どものリアクションがあったらもうただただ褒めてあげる。それがやはり言語習得にはすごく大切だと思います。

👤田中:GAのレッスンでも英語のアウトプットを強要はしていないですね。たとえば子ども達が外国人の先生に日本語で返しても、それ自体を否定するのではなく、先生は英語で返すようにしています。
👤ベスト:アウトプットもある一定のところに来るまで出てこないんですね。アウトプットがなくて、黙っててもインプットだけどんどん入れて、ある時にふっと英語が出た時に、褒めてあげる。そこからどんどん膨らましていくのがTPRの考え方ですね。

👤田中:小さい頃から英語に触れたり、外国人とコミュニケーションできるメリットはなんだと思いますか?
👤ベスト:「英語や外国人がいる環境を特別なことだと思わない」ということかなと思います。「外国人がいてもなんとかコミュニケーションが取れる!なんとかなる!」と思えることはとても大きなアドバンテージだと思います。大人になると、恥ずかしさやプライドが邪魔して出来なくなってしまうんですよね。あとは、子ども達が真っ白でピュアな心を持っているうちに、外国の本当に良い物や人に出会うことは大事だと思います。周りの大人がアメリカ人ってこうよねって、中国人ってこうよねって言っても、「私が知っている人は面白いな、優しいな。」と思える経験をさせることは大切だと思いますね。

👤田中:そういう意味だとGAは東南アジアの先生もいるし、ヨーロッパの先生もいて、子ども達は多種多様なバックグラウンドを持つ外国人と交流する機会を持てていると思います。日本の英語教育にはいわゆる綺麗なネイティブ英語が良いとされがちですが、実際に話されている英語もいっぱいありますよね。私は色々な英語を聞くことも大事だと思っていますが、どうですか?
👤ベスト:私もそう思います。世の中で日常英語を話しているうち、ネイティブはパーセンテージとしては少ないと思うんですよ。広告で「何日でネイティブになれる」とか「本物の英語」と言った謳い文句をよく見かけますが、話してる英語が相手に通じたら、それが本物の英語だと思います。
SCOAのキャンプにアメリカ人を指導者として連れてきてる理由は、アメリカ英語だからとかネイティブだからとかいうのではなく、アメリカでスポーツをやっていて、リーダーとして活躍してた人たちのリーダーシップスキルやエネルギッシュな人間性の部分が素晴らしいと思っているからです。

👤田中:GAの先生採用の基準も人間性重視です。エネルギッシュでテンションが高くて、いかに子ども達と楽しめるか。レッスンを見ている親御さんも最初はびっくりすることもありますが、子ども達はすぐに慣れてしまいますね。
👤ベスト:子ども達はそういうの本当に好きですよね!キャンプでもアメリカ人のカウンセラー(キャンプの指導者)は毎年面白いことを考えて、すごいテンションで子ども達の前に登場するんです。子ども達も最初はその勢いに圧倒されてしまうんですが、いつの間にか一緒にワイワイやっているんですよ。

👤田中:子どもが英語を習得する上で大切なことはなんでしょうか?
👤ベスト:海外経験がなくても、親が英語を話さなくても、インターに行かなくても、話したいという気持ちがあれば話せるようになるのは、自分自身が経験しています。ですから、「英語を話したいな、外国を見てみたいな」と思わせるような経験をさせてあげることが絶対大切だと思います。あとは日本で今いる環境に馴染めなかったり、うまくいかない時も、世界は広いですから。そこで英語が少しでもできると日本から出て居場所を見つけることができる可能性がありますよね。
👤田中:確かにそうですね。私もプロアスリートのマネジメントをやっていて、例えば、日本の高校生がプロサッカー選手になることが夢でJリーグがダメだったら、それで夢を諦めてしまうんです。でもプロサッカー選手になりたいんだったら、ヨーロッパはレベルが高いとしても、東欧や東南アジアだってプロリーグは沢山あって、語学があれば選択肢は広がります。そこでやっぱり英語の重要性を感じますね。

👤ベスト: 良い会社に就職するために英語を勉強する、ではなくて、SCOAキャンプのキャッチフレーズ「Cross the Bridge! Expand your Horizons」にあるように、やはり英語ができると視野が広がりますよ。英語がペラペラ話せなくても、英語を話さないとコミュニケーションが取れない人と、物おじせずにコミュニケーションができる子になれればいいと思いますね。
👤田中:そうですよね!GAもスポーツ選手になるための英語を教えているのではなくて、スポーツを通して英語を習得して、子ども達の可能性を広げたいという思いでやっていますので、すごく共感します。SCOAキャンプやGAのレッスンを経験して一人でも多くの子ども達が自分の居場所を見つけられたり、夢を叶えられるといいな、と思いますね。今日は、英語のプロフェッショナルから大事なお話を聞けて、GAが子ども達に届けたいことを再認識することができました。ありがとうございました!

<参考>今回インタビューさせていただいたベスト圭子さんが創立したSCOA

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