【サッカー英語コラム】[英語実況を楽しもう。 素晴らしいゴールを表現する時の、様々な英語表現を知ろう(2)アンリ編]
第2回でルーニーのスーパーゴールの実況を題材(https://globalathlete.jp/blog/?p=246)にしましたが、今回はアメリカのサッカーリーグMLSからアンリのゴールシーンの実況を取り上げます。
理由は、私がアーセナル時代から大好きだからです、はい。
歴代屈指のストライカー、アーセナルのレジェンドです。
現在37歳ですが、いまだにキレッキレです。
(参考URL: http://www.newyorkredbulls.com/news/2014/11/vote-thierry-henry-mls-goal-year-0
このゴールはMLSの年間最優秀ゴール賞(Goal of the Year)にノミネートされているゴールです。
では実況を聞いてみましょう。
ちなみにMLSなので、当然実況はアメリカ英語です。
まあ、そう大きく違いません、サッカーの実況なので。
0:20~
~then trying to get a goal!! And it’s in!!
Thierry Henry, what a bullet, and New York with two nothing lead.
そしてゴールを狙う!!なんと入った!
ティエリ・アンリ、強烈なシュート、ニューヨーク(レッドブルズ)が2-0とリードを広げた。
解説:実況が叫んでしまっていて、はっきり聞き取れませんが多分こう言っています。
It’s in はお決まりの言い方で、「それが入った」つまり、ボールが、シュートが入った、ということです。
Bullet(ブレット)は「弾丸」、つまり弾丸シュートってことですね。
two nothing は2 – 0 ということ。
実はここにアメリカ英語の特徴が出ています。
イングランドプレミアリーグの英語実況を聞いたことがある人ならお分かりかと思いますが、イギリス英語では必ず two nil(ニル)と言います。スコアを言う時に、nothingとは絶対に言いません。
One nil to Arsenal! (ワン ニル トゥ アーセナウ)アーセナル1対0!こんな具合に。
0:34~
Incredible strike. (インクレディブル ストライク)
信じられないような一撃。
解説:Incredibleは「信じられない/驚くべき」という意味、つまり、すごい、ですね。
0:46~0:51
Absolutely Magnificent. Absolutely fantastic goal this is.
You ain’t gonna see a better goal anywhere.
本当に素晴らしい、本当にファンタスティックなゴールだ、これは。
これ以上のゴールは他のどこでも見ることはできない。
解説:Magnificentは第2回(https://globalathlete.jp/blog/?p=246)で解説しました。
Absolutely fantastic goal this is. は倒置法、昔習いましたよね?
本来はThis is (an) absolutely fantastic goal. それの強調文です。
ain’t gonna (エイント ゴナ)は are not going to のスラングというか、崩した言い方。
better がgoodの比較級なので、それにnotを組み合わせると、「~以上のものは~ない」となって、要するに「一番すごい」みたいなニュアンスになります。
こんな風に英語実況のゴールシーンをYoutubeで漁るだけで、英語の勉強になりますよ。
それではまた。
[プロフィール]
清水憲二。サッカー翻訳者。京都在住。イングランドプレミアリーグ、ドイツブンデスリーガ、イタリアセリエAなどの欧州主要リーグのプレビュー/ハイライト番組他、チャンピオンズリーグやワールドカップ、EUROの関連番組、現男子日本代表やなでしこジャパンの選手をフィーチャーしたサッカー系ドキュメンタリー番組なども手がける。その他にも、サッカーゲームやプレミアリーグサッカーチームのウェブサイトなど、メディアを問わず様々なサッカー関連の翻訳や執筆にこれまで従事。最新の仕事はリオネル・メッシのドキュメンタリー映画「MESSI」の字幕翻訳。
Twitter: https://twitter.com/transcreative @transcreative
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