Global Athlete PROJECT

【コラム】[東京都で英語留学?“英語村”ができるらしい!]

こんにちは、GAコラムライターの星野です。

皆さんは、語学を身につける一番の方法はなんだと思いますか?
私はやっぱり「“その言葉でなければ通じない”という差し迫った環境下で生きること」だと思っています。
それは海外で暮らすことだったり留学だったりするのかもしれませんが、これは私の経験に基づいているので少しお話させてください。

私は5歳の頃、父親の仕事の都合でベルギーに渡り、日本人学校が始まるまでの1年間を現地の幼稚園&小学校で過ごすという経験をしました。
私が通っていた学校では公用語はフランス語だったのですが、「アーベーセー(ABC)」すら知らない5歳児が、突然フランス語しか通じない環境に放り込まれたのです。
そこは言葉が通じなくてもなんとかなる子どものパワーもフル活用したのでしょうが、1年後には同じくゼロスタートの父よりも母よりも、日本人学校でフランス語の授業を受けていた兄よりも、フランス語が上手になっていました。
友達や先生とフランス語で会話し、フランス語で歌を歌い、現地の子に混ざって果敢に合宿やバースデーパーティーに参加(授業はさすがに分からず苦労しましたが…)。
そんな私を見ていた私の両親もやはり「子どものうちから外国語に触れさせるのが一番早い!」と感じているようです。
(なお8歳までをベルギーで過ごしたのですが、その後日本に帰国しフランス語を一切使わない環境の中で、私のフランス語スキルはすっかりどこかへ行ってしまいました。やっぱり使わなければダメなのですね。)

東京都に“英語村”、都が計画

さて前置きが長くなりましたが、こんな話をしたのも実は、先日ニュースで「東京都に“英語村”ができるらしい」という話を耳にしたからなのです。
これは東京都が25日に公表したもので、2020年の東京オリンピックを見据え、世界で活躍できる人材を育成しようというもので、10年間の長期計画の一部に盛り込まれました。

小中高校生を対象にしたもので、一定期間を村で過ごすことができます。
村の中では日本語は一切禁止、外国人講師を相手に英語のみで生活を経験し、実際に使える英語を身につけようというものです。
まだ初期の構想段階で詳しいことはこれから…ということなのですが、楽しみな企画だと思いませんか?どれだけの期間を過ごせるのかわかりませんが、これまで留学などをしなければなかなか経験できなかった「英語でなければ通じない」という体験をすることができるだけでも、貴重な場所になるのではと期待しています。

“英語村”ってどんなもの?お隣の韓国では…
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韓国は日本以上に英語教育に熱心であることで知られていますが、実はすでにこうした自治体が運営する“英語村”が数多く存在していて、大変な人気になっているそうです。
中でも日本からの留学生も多いという「韓国英語村パジュキャンプ」はアジア最大級で、韓国国内の生徒だけでなく中国やロシア、タイなどアジア諸国から留学生が来るのだとか。

中はどんな様子なのかというと、東京ドーム6個分の広大な敷地に、子どもたちが宿泊する宿泊施設はもちろん、商店街やレストラン、市庁や郵便局、銀行まであるという本格派。村への“出入国”には村内のイミグレーションでの手続きも必要です!そしてもちろん、この村の中でのすべてのやり取りは英語で行われるというのですから、本当に外国で生活しているのと同じ体験ができそうです。

この韓国の英語村の特徴は、“英語の授業”を通して英語を学ぶのではなく、商店街での買い物や、郵便局や銀行での手続き、料理やスポーツ、実験など様々なアクティビティを通して“英語を使う”ということ。
何をするにも英語でなければ通じないという環境下で、英語を話すことへの抵抗をなくすのと同時に、楽しんで英語を身につけられるというのが、何よりのポイントでしょう。

もちろん、東京の英語村がどのようなものになるのかはまだ分かりませんが、子どもたちが楽しく英語に触れられる場ができることを、期待したいですね!

参考リンク
韓国英語村パジュキャンプ
http://www.english-village-paju.com

[プロフィール]
星野みゆき。人生の90%を埼玉で過ごす。日本語が好きで、高校生の頃から日本語を使って仕事がしたいと思うようになり、初めて就いた職はコピーライター。27歳の時思い立って英語の勉強を始め、1年後英語が話せないままイギリスに留学。奇跡的に1年で学校を卒業し帰国するも、相変わらず英語は話せないまま。無謀にも外資系企業に就職。この頃GAPと出会い、その趣旨にいたく共感する。ある日上司が外国人になりヒーヒーしているうちに子どもが生まれ、気付けばフリーのライターに。GAに刺激され、再び英語を勉強中。ハマっていることはゴルフ観戦。PGAツアーが始まる10月から翌年の9月まで週末はほぼ寝不足。