Global Athlete PROJECT

【サッカー英語コラム】[怪我周りの表現を知ろう(2)]

新年あけましておめでとうございます。
年またぎで縁起でもないテーマかもしれませんが…(笑)
2015年初回も前回に引き続き「怪我」周りの表現を取り上げます。
では早速。

The striker picked up a minor injury on Sunday.
そのストライカーは日曜日に軽傷を負った。

解説:pick upは「拾い上げる、手に取る」という意味なので、injury を拾う、つまり怪我を負う、という意味になります。minorはマイナー、つまり「軽い、小さい」ってことです。

The player will undergo a scan on his hip injury on Wednesday.
その選手は水曜日にでん部の怪我の検査を受ける予定だ。

解説:undergoは「~を経験する、(治療を)受ける」といった意味。スキャンは分かりますよね、詳しく調べるってことです。

The midfielder has been resting on account of Achilles tendon problems.
そのMFはアキレス腱に問題を抱えているために休んでいる(欠場している)

解説:tendon (テンドン)が「腱」です。これは発音的に覚えやすいでしょう。has been restingは懐かしの、学生さんは理解に苦労しているであろう現在完了進行形。「今も休んでいる状態である、絶賛お休み中」という意味になります。on account of は一種のイディオムで「~の理由で」ということです。

Robin van Persie has been sidelined for a month.
ファンペルシーが1カ月欠場。

解説:sidelineは名詞だと「横線、サイドライン」。サッカーのピッチの横の境界を示す線などを示します。これが動詞になると「横に、脇に追いやる」というイメージの意味になるので、つまり「欠場する、お休みする」となります。少しややこしいのが「sideline」だけだと厳密には「欠場させられる」という意味なので、has been sidelinedというように受身形の形になっています。単純に現在形にするとis sidelinedですよね?分かりますでしょうか。
for a monthは1ヶ月ということ。1週間ならfor a week、3日なら for three daysですね。

最後に紹介する例文は明るく行きましょう。復帰関連の表現。

Wilshere injury boost for Arsenal: He could be fit for this weekend match.
アーセナルのウィルシャーが怪我から復帰。今週末の試合に間に合う可能性。

解説:boostは「増加、上昇」といったポジティブな意味です。ここでは「復帰」と意訳しています。injury boost「怪我が前向きに上昇」という意味で、決して「怪我がさらに悪化」ではありません。fitは、最近のサッカー番組などでは「フィットする」といった日本語になっていますね。

それではまた。今年もよろしくお願いします。

[プロフィール]
清水憲二。サッカー翻訳者。京都在住。イングランドプレミアリーグ、ドイツブンデスリーガ、イタリアセリエAなどの欧州主要リーグのプレビュー/ハイライト番組他、チャンピオンズリーグやワールドカップ、EUROの関連番組、現男子日本代表やなでしこジャパンの選手をフィーチャーしたサッカー系ドキュメンタリー番組なども手がける。その他にも、サッカーゲームやプレミアリーグサッカーチームのウェブサイトなど、メディアを問わず様々なサッカー関連の翻訳や執筆にこれまで従事。最新の仕事はリオネル・メッシのドキュメンタリー映画「MESSI」の字幕翻訳。

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