Global Athlete PROJECT

【サッカー英語コラム】[日本代表の活躍を英語で読んでみよう(1)]

オーストラリアでアジアカップが開催されていますね。
日本代表は盤石の内容でグループリーグ3連勝、予選首位通過を決めました。
今回はその事実を報じているニュース記事の1文を取り上げます。

http://www.espnfc.com/afc-asian-cup/story/2254312/japan-defeat-jordan-to-top-asian-cup-group-diraq-beat-palestine-to-reach-qf(参考記事)

Keisuke Honda scored in a third straight Asian Cup game as defending champions Japan weathered a determined Jordan 2-0 to advance to the quarterfinals as winner of Group D on Tuesday night.

ホンダがアジアカップ3試合連続弾。火曜日の夜、ディフェンディングチャンピオンの日本は、予選突破のかかったヨルダンを2-0で振り切り、グループD1位で準々決勝進出を決めた。

解説:まずは as です。
厄介な単語の1つなので、今回は少し丁寧に解説しますね。
as には多くの用法がありますが、ここでは
Keisuke Honda scored in a third straight Asian Cup game
という1文目と、
defending champions Japan weathered a determined Jordan 2-0~
という2文目をつなぐ「接続詞」になります。

こういった場合の aswhen と同じ、と理解すれば大体合っています。
が、細かく言うと when では物事が「順番に起きた」というニュアンスなのに対して、asはその2つの文章が「同時に起きた」という感じです。

つまり、「本田が3試合連続」と「日本が勝ち進んだ」という事実を単純に並列に並べているだけなんです。
ですから、日本語で訳す場合は as のニュアンスを出さなくて良い場合が多いです。
日本語の感覚では、上記の英文をそのまま1文に訳すと長いので、2文にしてしまったりします(ここは翻訳する人の個々の感覚にも委ねられますが…)。

straightには「まっすぐ」という意味から転じて「連続」という意味があります。
third straight で「3つ連続」となります。
weather は名詞ではご存知「天気」ですが、他動詞では「(嵐、困難を)乗り切る」という意味になることがあります。
determined は「覚悟している、断固として」という形容詞です。

勝たなければグループ突破できないヨルダンの状況をこの1単語で表しています。
determinedだったヨルダンを日本がweatherした。

この一文だけ読むと、若干日本が苦戦したニュアンスですかね(個人的には日本はほとんど付け入る隙を与えなかったと思いますが、それは日本寄りの見方だったのかもしれません)。

winner of Group Dはそのまま訳せば「グループDの勝者」ですが、つまりは1位突破ということです。

長くなってしまったので、続きを次の記事で!

[プロフィール]
清水憲二。サッカー翻訳者。京都在住。イングランドプレミアリーグ、ドイツブンデスリーガ、イタリアセリエAなどの欧州主要リーグのプレビュー/ハイライト番組他、チャンピオンズリーグやワールドカップ、EUROの関連番組、現男子日本代表やなでしこジャパンの選手をフィーチャーしたサッカー系ドキュメンタリー番組なども手がける。その他にも、サッカーゲームやプレミアリーグサッカーチームのウェブサイトなど、メディアを問わず様々なサッカー関連の翻訳や執筆にこれまで従事。最新の仕事はリオネル・メッシのドキュメンタリー映画「MESSI」の字幕翻訳。

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