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【サッカー英語コラム】[サッカーニュースを読んでみよう~バイエルン対ドルトムントのPK戦編~]

先日のDFBポカールで、バイエルンとドルトムントが期待に違わぬ激闘を演じました。さらには、「事件」と呼んでもよいだろうPK戦(penalty shoot-out)でのバイエルン、4本すべて失敗!グアルディオラ監督にとってはまさかの展開。そしてクロップ監督、ただでは終わりませんね、やはり。

参考記事:
http://www.101greatgoals.com/goals/germany/bayern-4-penalties-dortmund-reach-dfb-pokal-final-video-shoot-out/

“As expected, Bayern Munich and Borussia Dortmund produced an epic DFB Pokal semi-final.”

“期待通り、バイエルンVSドルトムントは最高のDFBポカール(ドイツカップ)準決勝となった。”

解説:as expectedは決まりきった言い方。「案の定、予想通りに、やはり」。
epicはスポーツ系、サッカー系の記事でよく見る言い方。「叙事詩、大作」といった意味です。形容詞になると「壮大な、大規模な」となり、最近はスラング的に「素晴らしい、最高の」の意味で使われます。
produceが「生み出す、作り出す」。直訳すると、「バイエルンとドルトムントが、最高のDFBポカール準決勝を作りだした」。

“Then Mitch Langerak pulled off an awesome save from Mario Gotze. It was all one way until Manuel Neuer saved from Mats Hummels.”

“ランゲラクがゲッツェ相手に見事なセーブを見せた。ここまでは一方的、しかしその後、ノイアーがフンメルス(のPK)をセーブした。”

解説:pull offはよく使われるイディオム(スラング?)で「(難しいことを)成功させる」という意味になります。直訳すると、「ゲッツェから見事なセーブを成功させた」。
It was all one wayは「ここまでは一方通行だった」。バイエルンが3人連続外した一方でドルトムントは2人連続で決めてましたからね。流れは一方的にドルトムント、しかしノイアーが1本止めて、流れを1つ取り戻した。だから、接続詞がuntilなんです。
このuntilが少しトリッキー。受験英語だったら「ノイアーがフンメルスを止めるまでは、一方通行だった」と語順を逆にして訳しそうですが、これは不自然ですよね、時系列が逆になってしまいますから。そこで、untilを「しかしその後」とすると、スッキリします。

“Bayern were coming back into it! Maybe! Then Neuer smashed the bar and Jurgen Klopp and Borussia Dortmund celebrated like madmen!!”

“バイエルンの反撃が始まった!もしかしたら(まさかの展開があるのか)!(しかし)その後、ノイアー(のPK)がクロスバーを叩き、クロップとドルトムント(の選手)は狂ったように喜んだ!”

解説:it は試合またはPK戦を指しています。
come back into the gameというのは良く使われる表現で、直訳だと「試合へ戻ってくる」です。例えば、2対0から2対1にした時に、New Castle came back into the game! なんて言います。

[プロフィール]
清水憲二。サッカー翻訳者。京都在住。イングランドプレミアリーグ、ドイツブンデスリーガ、イタリアセリエAなどの欧州主要リーグのプレビュー/ハイライト番組他、チャンピオンズリーグやワールドカップ、EUROの関連番組、現男子日本代表やなでしこジャパンの選手をフィーチャーしたサッカー系ドキュメンタリー番組なども手がける。その他にも、サッカーゲームやプレミアリーグサッカーチームのウェブサイトなど、メディアを問わず様々なサッカー関連の翻訳や執筆にこれまで従事。最新の仕事はリオネル・メッシのドキュメンタリー映画「MESSI」の字幕翻訳。

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